地元の食べ物

今年の夏はあまり暑くなかったが、私の実家では最高の品質では無いにしても、新鮮なトマトとナスとキュウリ、ピーマンが大量に取れた。ナスは三種類栽培している。正確な数字は忘れたが、新潟県のナスの栽培は出荷額はそれほどでなくても、消費量は都道府県別ではトップレベルだった気がする。

確かに私は実家にいた頃は、夏の間はひたすら、この夏野菜の組み合わの毎日だった。味噌汁はナスとキュウリがほとんどで、キュウリを1mm位に薄く刻みそれに味噌や時には酢を混ぜたものをほぼ毎日食べていた。時には取れたてのナスやキュウリに味噌をそのままつけてかぶりついて食べるのもかなりいける。あとナスとピーマンは油と味噌でいためたものをひたすら毎日食べた。完熟したトマトも、トマトの匂いが強く非常においしい。スーパーで売っているやつではなかなかそうはいかない。(私はかつてトマト農家でちょっと収穫を手伝ったことがあったが、スーパーに並ぶ時に合わせるためとるときはまだかなり緑に近い状態でとるのを見て驚いたことがある。)

実家にいた頃は毎日続く同じ食材に、正直拒絶反応を起こす寸前だったが、我が家では実家で採れた野菜でラタトゥイユをよく作るようになって、その食材のすばらしさを再認識しているのである。ラタトゥイユは、南フランスの料理だ。塩だけで夏野菜を煮て、野菜の旨みだけで味わう料理である。我が家では、このラタトゥィユをかなりの量を一度に料理し食べる。素材がいいと味が濃く、冷たいまま食べても良いのでかなり気に入っている。

このように見てみると、誰かの本に書かれていたが、確かに新潟の食材はイタリアに近いような気がする(チャビー注:「新潟はイタリアだ」柳生直子著 ネスコ の事だと思われます)。地元の料理は味噌との組み合わせが基本だが、チーズやオリーブオイルと組み合わせると、そのままイタリア風の料理になりそうだ。でも意外とその事実に気づいている人は少ないだろう。少なくともうちの実家はまだ気づいていない。イタリア料理と絡めて町おこしもでしたらいいような気がするが、イタリアとの関連は夏だけなのでちょっと無理か?

これだけの話でイタリアとの関連を語るのであれば、日本中イタリアだと言う声が聞こえてくるかも知れないが、実は新潟にはイタリアとの関係の深さを物語るもう一つの事実がある。なんと新潟市の周辺にはイタリアンというまさにそのものの名前の料理が存在する。

私自身この食べ物の存在を知ったのは実は最近(去年か一昨年である。)のことである。(注意:新潟の南側の地域にイタリアンはまったく一般的ではない。少なくとも私は18年その存在を知らずに育った。)イタリアンを知ったのは新潟に赴任した新聞記者が珍しい食べ物に感動した記事を読んだのがきっかけだ。

どのようなものかというと、早く言えば焼きうどんの上に、ミートソースがかかっているという物である。私はパスタは好きだが、この食べ物の存在にはかなり衝撃を受けた。新潟市の周辺ではかなりおなじみのものらしいのだが、日本でイタリア料理がほとんど紹介されていなかった昭和30年代から存在しているというから驚きだ。当時の人々はそれが本当にイタリアでも食べられている、本当のイタリア料理と思って食べていた人も少なくなかったらしい。

新潟で取れる食材と関連があるのかは不明だが、これも新潟とイタリアの関連の必然性を表す事実と私は認識している。実は私はコンビニで売られているものを一度食べたことがあるが、イタリアンにも老舗がありそこで食べないとだめらしい。そうなるとまだ私はイタリアンを経験していない(店を覗いたことはある)。イタリアンの店は決してイタリアンレストランという雰囲気ではなく、実際は一般的なファーストフード店とまったく同じだった。ただ単にレジの上に掲げられているメニューの写真が、ちょっと違うだけなのだ。近いうちに食べようと思っている。新潟にくる機会があったら見てみてほしい。

PS.
イタリアンはコンビニにもおいてあるが、老舗は「みかづき」というお店である。また総務省の家計調査年報によると新潟市のカレーのルーの消費額は全国1位らしい。(消費数量では2位)これもおいしい食材の存在と関連するのかもしれない。

おわり。

(2003.9.8)